今回は、あなたが英会話を
身に着けるにうえで、
決して避けては通れない

「記憶」の話をしようと思います。

 

 

というのも、あなたはこれまで、
「英単語」や「英熟語」のみならず、
「発音」や「人名」や「地名」、

さらには同じ動詞であっても、
「現在型」「過去形」「過去分詞形」
3つに分けて覚えてきたはずだからです。

 

 

こういうものを、ひとつひとつ
覚えていかなければならないのは、
英語・英会話学習には必須。

 

ただし、この「覚える」という作業は、
必ず「忘れる」ことがセットで
ついてまわります。

 

 

そう、我々は、
せっかく覚えた物事でも、
忘れてしまうんですね。

 

そしてその「忘れてしまう」ことは、
日本人が英会話を身に着けるのを
大きく邪魔するのです。

 

 

この「忘れる」という脳機能さえなければ、
きっと僕たちは、学校のテストでも
受験勉強でも、もっと楽に英語を
習得することができたはずですが…

 

ごく一部の天才以外は、
この「忘れる」という悩みを
例外なく、抱えているものです…。

 

 

僕もあなたも、
がんばって単語を暗記したところで
いつかは必ず忘れてしまうんですよね。

 

 

ただし、ここでひとつ
重要なことをお伝えしておきましょう。

 

 

それは、「忘れない」ことは不可能でも、

「記憶を忘れにくくする」ことは
 十分に可能だということです。

 

 

 

 短期記憶と長期記憶

 

あなたはこれまで暗記をしてきて、
「忘れやすいもの」と「忘れにくいもの」が
あることに気付きませんでしたか?

 

たとえばここに
“Apple”という単語があるとして、
この意味が分からない日本人は
ほとんどいませんが、

 

“marble” なんて単語の意味については、
たぶんほとんどの人が
知らないのではないか、と思います。

 

 

“Apple” は「リンゴ」で、
“marble” は「大理石」という
意味の英単語ですが、、、

 

 

なぜ、一見似ている英単語なのに、
“marble” に限っては
ほとんど知られていないのでしょうか?

 

 

一週間後に単語テストをするとして、
今の段階で “marble” を覚えても

たぶん一週間後には多くの日本人が
忘れてしまっていることでしょう。

 

 

しかし”Apple” に関しては、
たとえ全く復習をしなかったとしても、
一週間後にテストをしたら、
100人中100人が正解するはずです。

 

 

今から少し難しい話をしますが、

 

これは“marble” が短期記憶に入っており
“apple” が長期記憶に入っている
ということを意味しているのです。

 

 

「短期記憶」とはその名の通り、
短期間しか続かない記憶のことであり、

 

「長期記憶」とは逆に、
長い間、覚えていられる記憶のことを
意味しています。

 

 

 長期記憶に落とし込むには

 

先ほど、”apple” という英単語は
あなたの長期記憶に入っている、
とお伝えしましたが、

 

あなたが新たに暗記をしたものは、
できるだけ労力をかけずに
長く記憶を維持しておきたいですよね。

 

 

たとえば中高生なら誰もが取り組む、
一般動詞の不規則活用…

see – saw – seen とか、
rise – rose – risen など、
面倒くさい単語のアレです 笑

 

 

もう既に覚えている人にとっては、
何てことない簡単なものですが、

これを初めて覚える人には、
本当に面倒くさく感じると思います。

 

 

「”see-seed-seed”でいいじゃん!」

「”rise-rised-rised”じゃダメなの!?」

と、あなたも文句をいいたくもなったでしょう。

 

 

ですが、英会話をする時には、
こうした言い間違いについては、
極力なくさなければ、相手に意味が通じません。

 

しかも、英会話というのは
自分の言いたいことを
一瞬で訳さなければならないので、

 

もはや
「seeは不規則活用だから、過去形はseedじゃなくて…、えっと、sawにしなきゃぁ…」
などと考えている暇はありません。

 

 

だからこそ、「りんご=apple」
と同じくらいのレベルで、
一瞬で英語に訳せることが理想です。

 

何度も強調しておきますが、
“apple” という英単語は、
あなたの長期記憶に入っています。

長期記憶に入っているからこそ、
わざわざ意識することもなく、
簡単に訳せるというわけですね。

 

 

なぜあなたは、”apple” を
長期記憶に落とし込むことが
できているのでしょうか?

 

それを解き明かすためには、
「エビングハウスの忘却曲線」
という学者の理論が、非常に役立ちます。

 

 

 

「忘却曲線」……なにそれ!?

 

『エビングハウスの忘却曲線』

 

実際に効率的にものを覚えたければ、
この理論に即して暗記をするのが
最も良い方法だと僕は考えています。

 

この方法に基づいて
暗記作業をあなたがすると、

記憶力が大幅に上がるだけでなく、
暗記が一気に楽なものとなります。

 

 

まずはこちらの画像を
ご覧下さい↓

         (出典:大学受験合格大作戦

人間がどれくらいの時間、
記憶力を保てるかを
科学的に分析した図です。

 

簡単に説明すると、

人は何かを覚えても、
それを何度も復習しない限り、
すぐに再び忘れてしまう、ということですね。

 

たとえば今回の記事の最初の方で
僕は”marble” という単語を
例に挙げましたが、

 

あなたはその意味を
今でも覚えていますか?

 

 

…この記事を読んだ人が、
たとえば100人いるとしたら、

おそらく、50人くらいは
言葉の意味を思い出せないはずです。

 

ちなみに“marble” は、
「大理石」という意味でしたね。

 

 

先ほどの図を見れば分かりますが、

たとえば英単語を初めて暗記しても、
そのわずか20分後には、
半分以上の記憶を失ってしまうのです。

 

そして、そのまま復習をしなければ
1日後には、約7割を忘れています。

 

 

恐ろしいと思いませんか?
せっかく頑張って暗記をしたのに、
たった1日後には7割を忘れているのです。

 

 

だからこそ、中学校や高校では
「復習がいかに大事か」ということを
どの先生も激しく強調するんですね。

 

 

あれは、ただ先生が意地悪なわけではなく、
生徒のことを本当に心配しているからこそ、
しつこく何度も言い続けるのです。

 

…とまあ、ここまでが
「忘却曲線」の説明でした。

 

 

 どうすれば記憶を維持できるのか

 

今回僕があなたに
お伝えしたかったことは、

 

「楽して記憶を半年間以上、
 維持し続ける方法」

 

というものです。

 

さて、それを成し遂げるためには、
一体どうすればいいでしょうか?

 

勘の良い方であれば
もうお分かりだとは思いますが、

「なるべく早めに復習する」

という、ただそれだけで良いんですね。

 

 

同じ暗記作業であっても、
一週間に一回しか復習しない人より、

短期間に何度も復習する人の方が、
圧倒的に速くものを覚えられます。

 

 

それはなぜかと言うと、
「エビングハウスの忘却曲線」
という理論に従っているからです。

 

20分で半分を忘れてしまうのなら、
20分以内にもう一回復習をすれば、
すぐに記憶を取り戻せるのです。

 

 

たとえば、
“marble” という単語の意味を、
あなたは知っていますか?

 

 

…さっきもテストしましたよね。

 

 

そうです。
「大理石」という意味です。

 

さっきは答えられなかったとしても、
今なら答えられたはずです。

それはなぜかというと、
あなたはこの10分くらいの間で、
2回も単語を復習したからなんですね。

 

これだけ短期間のうちに
復習を繰り返したので、

 

あなたは明日になっても、
明後日になっても、

“marble=大理石”という意味を
忘れずに覚えているはずです。

 

 

こうした行為が、
あなたの記憶を強くするのに
最適な方法である、と

 

あなたは今回の記事で
身をもって実感したのではないでしょうか。

 

 

これからは、この理論をベースに
英単語や英熟語、フレーズなどの
復習をしていけば、

 

「楽して長期記憶を手に入れる」

という偉業を、あなたは達成できると
心から信じられますよね。

 

 

というわけで、今回の記事は
「暗記を効率化する」という意味で

ものすごく重要なことを
あなたにお伝えしました。

 

 

検定試験でも、英会話でも、
非常に役に立ちますし、
僕自身も普段から意識している理論です。

 

 

ぜひ活用してください!!

 

 

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まさぽん

 

 

 


2018/6/22 追記……

 

最新の科学研究によると、
読書を行う際にこの理論を適用する際には、
「1週間に1回だけ」復習することが
最も効率よく記憶を定着できると言われます。

 

ただし、英単語を覚える際には
最初にある程度、連続して覚えなければ
記憶はほとんど定着しません。

 

最初の3回程度は間をおかずに復習し、
その後は一週間後に再度テストをする位が
最も丁度いいやり方です。
(※まさぽんの実体験に基づいています。)