意味上の主語とは何か。動名詞・不定詞・分詞構文の使い方。

どーも、まさぽんです!

今回は、英語の勉強で誰もが必ず教わる
「意味上の主語」について
分かりやすく解説します。

そもそも意味上の主語とは?
ってところから教えていくので、
英語初心者の方でもご安心ください^^

ちなみに、オトナが英語力を高める最も効果的な方法は、ズバリ「英文法を学ぶこと」です。

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英語の「意味上の主語」とは?

まず、この「意味上の主語」ってのを
wikipediaで調べてみると、こんな意味ですね。

意味上の主語(いみじょうのしゅご、Sense Subject)とは、英語など印欧語で、文中にある準動詞(分詞など)の動作主である名詞や代名詞を特に指示する必要がある場合に用いられる文法用語である。

ぱんだぱんだ

ちょっと何言ってるかわかんないです。

ということで、
もうちょっと分かりやすく解説しましょう。

難しく考えなければ、
ひじょーにシンプルな概念です。

「意味上の主語」とは、
「文法上の主語」とは異なる概念で、
その英文の意味においては主語
ってことですね。

たとえば日本語でも、

かわうそかわうそ

英語は、ボクにはちょっと難しいよ💦


まさぽんまさぽん

へーそうなんだ。ぼくにとっては英語は簡単だけどね🌞


みたいなセリフがあるとします。

この場合、文法上の主語は
「英語」になりますが、
意味上の主語は「ボク」となります。

「英語は簡単だ」= 主語 + 述語
「僕には簡単だ」= 意味上の主語 + 述語

ということで、ひとつの文の中に
「主語っぽいモノ」が2つある場合、
片方は意味上の主語であることが多いです^^

これだけだと、
まだピンと来ないと思うので、
続きを詳しく解説しますね。

意味上の主語は、
「to不定詞」「動名詞」「分詞構文」
で、それぞれ使い方が異なります。

それぞれ段落を分けて解説するので、
お好きなところをチェックすると良いでしょう。

不定詞の意味上の主語

まず、一般的な「意味上の主語」は、
だいたい不定詞を習った時に出てきます。

to不定詞って、3つの用法がありますよね。

名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法。

そのうちの「名詞的用法」でのみ、
意味上の主語は使われます。

まあここらへん覚えてないって方は、
中学英語をやり直してみてください。

具体的にどんな例文で
不定詞の意味上の主語が使われるかというと……。

たいてい「It to 構文」で登場します。

“It is 〇〇 for S to do”

の形式の英文ですね。
(SはSubject:主語という意味です)

to不定詞は「形式主語」と「真主語」の区別を付ける

たとえば、It to 構文の一種として
こんな例文がよく登場します。

It is scary to go to the bathroom alone at night.
(夜にひとりでトイレに行くのはコワイ)

to不定詞以下が本当の主語(真主語)で、
文頭のItは仮の主語(形式主語)と言います。

つまりこの場合、怖いのは
「トイレに行くこと」です。

主語と述語の関係は、
「AがBだ」なので、それを当てはめると
「トイレに行くことが、怖い」となりますね。

……しかし!

こうした感情は、
誰にでも当てはまるものではありません。

太郎くん(仮名)にとっては怖いことでも、
花子さん(仮名)にとっては怖くない。

そんなことは世の中にいくらでもあります。

そこで、
~にとっては
というのを明確に示したい時に
「意味上の主語」が大活躍するのです。

たとえば先ほどの例文の
「夜に一人でトイレに行くのは怖い」

これにちょっと情報を加えて、
「太郎くんにとって、夜に一人でトイレに行くのは怖い」
と言いたい場合を考えてみます。

その「〇〇くんにとって」は
前置詞 “for” で表すことができます。

つまりこういうこと。

It is scary for Taro to go to the bathroom alone at night.
(太郎くんにとって、夜にひとりでトイレに行くには怖い)

この “for Taro” が、
to不定詞における「意味上の主語」です

ちなみに本当の主語(真主語)は
“to go to the bathroom alone at night”

仮主語(形式主語)は “it” が該当します。

to不定詞以下の文がやたら長いので、
それを “it” で最初にまとめてしまうんですね。

こうすることで、スピーディに
主語と述語の関係を明らかにできるので、
英語圏では頻繁に使われています。

前置詞forではなく “of” を使うパターン

ここからはちょっとマニアックですが、
一応、知っておくと良い話をします。

「不定詞の意味上の主語」には、
前置詞 “for” だけではなく、
前置詞 “of” が使われることがあります。

どういう時にofが使われるかというと、
「人の性質を表す形容詞」
が、It is の直後にある時です。

たとえば、

かわうそかわうそ

迷子の子供を助けるなんて、彼は優しいね!


というセリフの「優しい」という形容詞は
「彼」の「性質」を示しています。

こういう時に、”of” が使われるのです。

It is kind of him to help the lost child.
(迷子の子供を助けるなんて、彼は優しいね)

という感じですね。

本来 “for” が入る位置に、ofが入ります。

この場合、for him でも of himでも、
「意味上の主語」を示しています。

この英文の本当の主語(真主語)は、
to不定詞以下なので、そこは知っておくと良いです。

📚 参考

ちなみに、意味上の主語はもっとテクニカルな使い方があり、応用編ではたとえばこんなのがあります↓

The only thing left for you to do is clean up the room.
(君に残された唯一のことは部屋を掃除することだ)

上記の例文では、it to 構文ではないですが、”for you” が「意味上の主語」として機能しており、かつ is の直後の clean が「原型不定詞」で使われています。
まあ解説すると長くなるので、とりあえず飛ばしましょう。

動名詞の意味上の主語

不定詞の意味上の主語は
だいたい分かったかと思うので、
次は動名詞の意味上の主語ですね。

これも、役割は
不定詞のそれをほぼ同じです。

to do が doingになっているだけで、
あとはほとんど変わりません。

つまり、”It is ~ to……” が、
“It is ~ doing……” になるだけです。

ただし、「意味上の主語」を表す時だけは
ちょっと様子が変わるので、注意してください。

所有格または目的格を使うべし

動名詞を使っの “It is ~ doing……”
の構文で意味上の主語を表す時は、
動名詞の直前に所有格または目的格を置きます。

所有格は、I – my – me – mine の “my”
目的格は、I – my – me – mine の “me”
ですね。

「~することは私にとって……だ」
と動名詞で言いたい場合は、
“It is …… my doing ~”
という英文になります。

あるいは
“It is …… me doing ~”
でもオッケーですね。

これが不定詞だったら、
“It is …… for me to do ~”
と、前置詞for(またはof)を使いましたが、
動名詞は所有格か目的格で大丈夫です。

まあ厳密な話をすると、
不定詞と動名詞では若干ニュアンスが違うので
完全なイコールではないんですが、
「だいたい同じ」ってとらえてください。

動名詞の意味上の主語を使った例文は、
だいたいこんな感じです。

It was difficult them completing the work in an hour.
(彼らがその仕事を1時間でやるのは難しかった)

It is great his achieving the prize.
(彼がその賞を取ったのはスゴイぞ。)

them(目的格)はtheir(所有格)でもいいし、
his(所有格)はhim(目的格)でもオッケーです👌

分詞構文の意味上の主語(上級者向け)

さて、ここからは少し上級者向け……
というか、高校英語の領域です。

「分詞構文」の意味上の主語について語るので、
前提知識がなければたぶんワカリマセン。

分詞構文は、whenやif、asやbecauseなど、
さまざまな接続詞の代わりに使えます。

まだ習っていない人は、
とりあえず読んでみるだけでも

勉強にはなると思います。

主節と従属節で主語が異なるパターン

一般的に、分詞構文は
接続詞を使わずに2つの文を繋げて
接続詞っぽくするテクニックを指します。

たとえば例文はこういうのがあります。

Talking with her, he looks happy.
(彼女と話すとき、彼は幸せそうだ)

この “talking” が分詞構文で、
色んな接続詞の意味が複合的に混ざった
なんともいえないニュアンスなのですが、
だいたい “when he talks” という意味です。

元の文は
“When he talks with her”
(彼が彼女と話すとき)ですが、

それが簡略化されて、
“Talking with her” となっています。

なぜ、主語のheを省略されるかというと、
後ろの文(主節)でheが使われているからです。

前後の文で主語が一致している時には、
別に2回も言わなくても主語が明確なので、

もう片方の文(従属節)の主語は省略されるんですね。

……しかし!

前後の文で主語がそれぞれ異なる場合、
分詞構文にも「意味上の主語」が必要となります。

たとえば、次の文。

It being sunny, we will go to the beach tomorrow.”
(もし晴れたら、僕たちは明日、浜辺に行くよ)

これも分詞構文なのですが、
前の文に “it” がついていますね。

元の文は
If it is sunny, we will go to the beach tomorrow.”
です。

天気を表す “it” と、
僕たちを表す “we” では、
主語が違います。

前後で主語が異なるので、
前の文(従属節:接続詞がある方)
には、主語itを補う必要が生じます。

なので、意味上の主語は、
話相手に丁寧に説明したい時に使える
と押さえておけば良いでしょう!

まとめ

今回は「意味上の主語」について
僕から詳しく語ってみました。

to不定詞、動名詞、分詞構文で
それぞれ意味上の主語の使い方は違うので、
しっかり使い分けるために何度かこの記事を
読み直してみるのがおすすめです。

不定詞と動名詞で言い方を変える……
なんて、ぶっちゃけ面倒くさいですよね。笑

しかし、英語学習は
そうした「些細なこと」の積み重ねが
非常に大きな力となります。

英検2級などの検定試験に挑戦するも、
外国人との英会話を頑張るのも、
ひとつひとつの知識の積み重ねを意識して、
向上心を持って頑張ってください。

それでは、最後までお読み頂き
ありがとうございました(*^_^*)

英語を基礎から学ぶと頭が良くなる!

僕は普段、
英語初心者さんをメインの対象として、
基礎から英語を教える活動をしています。

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