こんにちは。
英会話の伝道師・まさぽんです。
本日のお題である「温故知新」ですが、
日本語で言うところの、
「故きを温ねて新しきを知る」ですね。
中国の孔子が弟子に放った名言として
「論語」にも収録されており、
割と有名な言葉だったりします。
これ、もともと漢文で使われる言葉なので、
英語じゃなくて中国語なのです。
ちなみに原文は、、、
子曰溫故而知新
可以為師矣
こんな感じになります。
このままだと何を言ってるのか、
サッパリわからんのですが、
言葉の意味としては、
昔のことを学ぶことによって、
そこから新しい発想や知見を得る
みたいな感じになります。
(まあご存知かとは思いますけども)
ことわざ「温故知新」について
で、この言葉を英語で言うと
どうなるのかっていうと、
実際は、そう簡単には訳せません。
ただ、この言葉が収録されている
「論語」自体はあちこちで翻訳されているので、
英語訳も収録されています。
なので、その全文を掲載しておきますね。
◆「温故知新」を英語で言うと・・・
論語の第二章に書かれた内容を、
英訳すると、こうなっています。
The Master said, “If a man keeps cherishing his old knowledge, so as continually to be acquiring new, he may be a teacher of others.”
The Master said, ‘A man is worthy of being a teacher who gets to know what is new by keeping fresh in his mind what he is already familiar with.’
参考:CHINESE CLASSICS AND TRANSLATIONS
この中で「温故知新」に該当するのは、
上記の赤字の部分ですね。
分かりにくいかもしれませんので、
以下に文法説明を加えておきます。
【第一文】
keep cherishing his old knowledge
= 自分の古い知識を大事にし続ける
, so as to~
= 結果として~する
be acquiring new
= 新たなものを得る
a man keeps cherishing his old knowledge, so as continually to be acquiring new
= 人は自分の古い知識を大事にし続ける結果として、新たなものを手に入れ続ける
【第二文】
gets to know what is new
= 新たなことを知るようになる
by keeping fresh in his mind
= 自分の心の中で~を新鮮に保つことにより
what he is already familiar with
= 既に自分が詳しく知っていること
gets to know what is new by keeping fresh in his mind what he is already familiar with
= 自分が既に詳しく知っていることを、彼自身の心の中で新鮮に保つことにより、新たなことを知るようになる
というわけで、二つの英文は
両者間で少しだけニュアンスが異なります。
「長いな・・・」
って思ったかもしれませんが、
英語には四字熟語の文化がないので、
訳文が異様に長くなってしまうのです。
でも、既に知っている過去の言葉を、
あえて英語で学び直してみることで、
それまで気付かなかった新たなニュアンスに
気付くことができると思いませんか?
いずれにせよ、ここで孔子が伝えているのは
「新しい知識が必要ならば、
古くから持っている知識を大切にすべし」
という教えなんですよね。
特に、他者に物事を教えるタイプの人は
積極的に古代の叡知を発掘し、
そこで得た学び現代に生かす必要がある・・・。
といったことを強調しています。
◆「故きを温ねて新しきを知る」の実践
自ら「英会話の伝道師」を名乗っている
僕(まさぽん)みたいなタイプには、
かなりピンポイントなお説法なのですが、、、
なんだかんだ言っても、
過去から学べることは多いわけです。
僕はあまり流行に敏(さと)い方ではないので、
何かと「懐古厨」になりがちなのですが、
それでもただ単に、昔を懐かしんで、
「あの頃は良かった・・・」
と言ってるだけでは、進歩がありませんね。
ちゃんと、過去から学べるものを学んで
現代に生かすように心がけてこそ、
人は経験から学べるってことを
きっちり心がけておきたいと思います。
建築技術とかで言っても、
最近は鉄筋コンクリート造の新築ばかりで
街並みが平坦な雰囲気になっていますが、
昔風の日本家屋の方が、
むしろアジアのモンスーン気候には
適しているという話も聞きます。
あえて昭和の街並みを残した横丁とか、
「和風モダン」なる現代建築とか、
過去から良きものを取り入れてますよね。
岐阜の白川郷なんかは、
独特な「合掌造り」と呼ばれる建築様式で、
世界遺産にもなってたりしますが、
こういった昔ながらの日本を感じられる文化が、
外国人には大人気だったりします。
今回の記事は「孔子」を題材にした、
まさに温故知新なテーマだったのですが、
日本人は古くから、
身近な「海外」である中国の叡知を
学ぶことが多かったわけです。
今回取り上げた「論語」のほかに、
「大学」「中庸」「孟子」を合わせて
四書と呼ばれていますが、
「春秋」「詩経」「書経」「礼記」「易経」
をすべて合わせて五経と呼ばれますね。
これら「四書五経」は、
江戸時代の寺子屋なんかでも
素読という訓練で学ばれていたそうですが、
こうした勉強をしてきた子供達が、
後に明治維新を率いる偉人となった事実は、
決して覚えておいて損はないです。
あなたが英語を本格的に学ぶのならば、
いっそ「寺子屋式の素読」を用いてみるのも
非常に素晴らしいと思いますよ。
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それでは、最後までお読み頂き
ありがとうございました。
まさぽん
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