小倉弘さんの「冠詞のトリセツ」を買ってみたよ

 

こんにちは。
まさぽん(英会話の伝道師)です。

 

最近読んだ「冠詞のトリセツ」という本が
なかなか読み応えがあったので、
僕視点でレビューしていきますね!

 

正確なタイトルは、
「冠詞のトリセツ 非ネイティブがぶつかる冠詞の壁を越える ~Instruction manuals for articles~」
です!(長いw)

 

多くの人が悩みがちな英語の冠詞ですが、
これをざっくり分けると、

「a / the / 無冠詞単数 / 無冠詞複数」
って感じで、大まかに4パターンあります。

 

で、巷でよく言われているのが
「初めて出てきた単語はaで、2回目以降に出てきた単語はthe」
みたいな読み方の基本ルールです。

 

でもこれって、必ずしも
すべての冠詞に当てはまりませんよね。

 

初めて出てきたのにtheがついてるとか、
2回目以降なのにaとか、割とよくあります。

 

冠詞は重要な英文法の一種ですが、
あまりにも例外パターンが多いので、
途中で「もういいや😪💦」と、
半ば諦めの境地に陥る人も大勢います。

 

つよし

冠詞って、なんだかややこしいんだよね~。ルールがあてはまらないことも多いし……。

 

僕も、冠詞の細かいニュアンスについては
ネイティブに頼るしかないかな~、
とばかり思っていました。

 

しかし、

この本を全部読めば、そんなお悩みは
ほぼ完全解決されるはずです。

 

内容がガッツリ難関大受験レベルなので、
初学者向けではありませんが、
英語を既にある程度学んできている人は

手に取ってみても良いでしょう。

 

著者 小倉 弘
発行者 齋藤 龍男
発行所

株式会社かんき出版

〒102-0083
東京都千代田区麹町4-1-4 西脇ビル

電話番号 (営業部)03-3262-8011㈹
(編集部)03-3262-8012㈹
URL http://www.kanki-pub.co.jp/

この記事がオススメな人】

  • 『冠詞のトリセツ』の中身が気になっている人
  • 冠詞の例外パターンが理解できず悩んでいる人
  • 英文法の必要性を強く感じている人

 

「冠詞のトリセツ」の著者:小倉弘氏のプロフィール

 

冠詞のトリセツを書いているのは、
予備校講師の小倉弘(おぐらひろし)先生です。

 

氏の詳しいプロフィールは、
書籍に書いてあったこちらの内容を
ご参考までにどうぞ!

 

小倉 弘(おぐら・ひろし)

静岡県静岡市清水生まれ。5歳の時に『セサミストリート』に興味を持ち、事実上、英語の学習が始まる。

慶應義塾大学文学部英文学科卒。唐須教密教授の下で情報構造を教わり、予備校界でその理論を大学受験の説明にも取り入れる。講義では長年ネイティブスピーカーとのペア授業を行い、画期的な英作文指導が好評を博す。

歴史にも精通しており、歴史能力検定日本史1級、世界史1級、日本史大博士取得。歴代天皇126代を40秒以内で言えるという特技を持つ。

著書に『小倉の入試英語オンパレード』(代々木ライブラリー)、『受験英語禁止令』(研究者)、『カラー改訂版 まるおぼえ英単語2600』(KADOKAWA)、『体系英作文』(数学者)、『例解 和文英訳教本(文法矯正編)』『同(長文編)』『同(自由英作文編)』『英文表現力を豊かにする例解和文英訳教本 公式運用編』『京大入試に学ぶ 和文英訳の技術(テクニック)』『京大入試に学ぶ 英語難構文の真髄(エッセンス)』『英語で愉しむ信長・秀吉・家康と戦国時代』(以上、プレイス)がある。

 

元・受験英語ガチ勢の僕としては、
彼の本をぜんぶ読みたいなと感じますw

 

代ゼミで人気講師になるからには、
知識量も膨大で、かつ
面白い授業をしなくてはなりませんからね。

 

予備校で受け持つ講座では、
英作文をメインに教えているようですが、

受験英語の廃止運動を掲げていたり、
「辞書丸暗記計画」を打ち出すなど、
かなりインパクトの強い人です。

 

「冠詞のトリセツ」の個人的な読みどころ(レビュー)

 

僕も、冠詞のトリセツを
はじめから終わりまで読んでみました。

 

これ、何周もすることが前提の書籍ですね。

 

うん、一回やっただけではたぶん、
ルールを理解し切れないと思います(笑)

 

受験英語で細かい文法を過去に学んだ人は、
aとtheと無冠詞の多種多様なパターンに
「あっ、そういえばこんなこと習ったわ~!」
と感じるページがたくさん出てきますよ。

 

世間一般に言われる内容を、
遥かに凌駕した冠詞の知識の連続なので、
圧倒される人も多いだろなーと感じました!

 

大学受験に必要な知識も多く出てくるので、
(知識としてはかなり細かいですが)
高校生や浪人生にもオススメできます。

 

ただ、かなりボリュームは多いし、
一度流し読みしただけではすぐ忘れるので、
「英語をガチで勉強したい人」向けです。

 

冠詞を正しく使うための3大原則とは

 

著者の小倉弘先生は、
膨大な例外ルールのある冠詞を、
“3大原則” というパターンに当てはめて、
あらゆるルールを解説しています。

 

その3大原則とは、以下の通り。

名詞には可算(像)名詞と不可算(像)名詞がある

― 可算(像)名詞:イメージしやすい・境界線が明確
― 不可算(像)名詞:イメージしにくい・境界線が不明確

aとtheの違い

― a:いくつかあるうちの1つ
― the:自動的に唯一に決まる

総称(一般論)とそれ以外の区別

― 無冠詞の複数形:総称「~というもの」
 cf. the + 複数形:特定の集団
― 無冠詞の不可算(像)名詞:総称「~というもの」
 cf. some + 不可算(像)名詞:いわゆる不可算(像)名詞

 

つよし

……どゆこと?

 

……これだけ見ても
「なんのこっちゃ」って感じですが、

実際、本書をしっかり読み込んでみると
確かにこの新しいルールに基づいて
ネイティブ感覚の冠詞を網羅できます!

 

筆者はまず、可算名詞と不可算名詞を
「可像名詞」「不可像名詞」という
独特な用語に分けているのがポイント。

 

これは、可算が「数えられる名詞」で、
不可算が「数えられない名詞」という説を
より分かりやすくするためです。

 

たとえば、「お金」を意味する “money” は、
日本語の感覚では「数えられる」名詞ですが、
英語では「不可算名詞」扱いされています。

 

“I have a money” とは普通は言わず、
“I have money” と言いますよね。

 

冠詞が使われていないということは、
不可算名詞扱いってことです。

 

そのあたりの矛盾を的確に解説するには、
「不可算名詞」ではなく「不可像名詞」
すなわち、“輪郭” が明確かどうかを基準に
冠詞をつけるかどうかを決める方が
しっくりくる
、ということですね。

 

“money” という名詞は、
確かに数えられる名詞ですが、
「お金」というのは一種の抽象名詞なので、
「お金1つ、お金2つ……」とはなりません。

 

……といった内容がいろいろと分かりやすく、
ピンと来る形で解説されているので、
過去に冠詞に挫折した経験のある人は
読んでみるとしっくりくると思いますね^^

 

ただ、本書は問題集形式をとっており、
1ページごとに例文と問題が載っているので、
気軽にサッと読み流せるタイプの本ではなく、
「勉強目的」で使うのを推奨します🤗

 

何度も言いますが、
英語の初学者にはおすすめしません(笑)

 

「冠詞のトリセツ」の口コミ・評判

 

冠詞のトリセツは良書だと評判ですが、
おすすめしているのは主に英語の先生や、
英語強者・上級者・熟練者ばかりです。

 

良い評判、悪い評判の両方から
この本の内容や効果的な使い方を
分析してみましょう。

 

良い評判

 

冠詞ならこれ

多分冠詞の書籍に関しては日本最強です。演習量と解説の詳しさに関しては類書を圧倒しています。自称英語上級者こそ読むべき本かも。おすすめです。

 

冠詞に関する本はこの1冊で十分!

英語学習者が直面する冠詞の疑問を全て明らかにしてくれる小倉弘先生の力作です。
冠詞に関してはこの1冊で充分だと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

悪い評判

 

わかりやすいようで、だんだんわからなくなる。。

細かくパターンと事例があるので、なるほどなぁとは思えるものの、説明がなんだかこじつけっぽく感じられるところもあり、整理がつかなくなってきた。やっぱりSwanのPractical English Usageの方が端的で事例もわかりやすいかな。

 

1ページ1要素が却って分かりにくい気がした

1ページ1要素みたいにまとめようとしたのが却って分かりにくいように感じた。こういう構成の本ってよくあるけど、結局1要素を1ページ丁度に無理に収めようとすると、文字数に合わせて、端折り過ぎたり、余計に書きすぎたりするだけなのではなかろうか?ところで、私は、学生時代、英文法を何となく適当に勉強したタイプで、文法知識が薄い事を自覚し、冠詞の本を買ったので、そういう基礎ができていない人から見ると、いきなり応用や例外ケースばかり列挙されてるように見える。共通パターンを先に教えて、その次に例外パターンを教えるような書き方だったら良かったのにと思った。あと、第二次大戦ネタを例文に出してくるところとか、ちょっと変わってるなと思う。

 

却ってわからなくなった

何か新しい知見が書いてあるのかな、と期待して買いましたが、50p.まで読んだところでは、どこの文法書にも書いてあるようなことでした。それに、同じ説明で解ける問題が名詞だけを変えて次々と出てくるので、飽きてきました。あまりおすすめできません。もう少しオリジナリティのある説明を読みたかったです。さらに読み進めましたが、例外的なことも入っているし、正解がどっちでもよかったりという問題もあるので、却って混乱してきました。

 

ネガティブな口コミをまとめると、
「冠詞の共通法則」的なものを求める人は
途中で混乱する
みたいですね。

 

小倉先生の「冠詞の3大原則」は
しっかり説明されてはいますが、
それでもやはり、書籍という形式なので、
難しく感じることも多いようです。

 

また、過去に受験英語を徹底的にやり込んで
冠詞をしっかりマスターしているぜって人には、
特に目新しい内容はないみたいです。

 

僕が読んだ時は、受験でやった知識も
たくさん含まれていましたが、
冠詞の知識って放っておくと忘れるものも多いので、
良い復習にはなったなーと感じました(笑)

 

誤植にも丁寧に対応

 

本書が出版された当初は、
誤植もあったみたいで、
Amazonレビューでも指摘されています。

 

一例では、三人称単数の主語の際に、
“say” を “says” と記載されておらず、
それについて公式で謝罪していますね……。

 

第2刷より内容を訂正いたしますとともに、
読者の皆様にご迷惑をおかけしましたことを、
深くお詫び申し上げます。(参考リンク

ぶっちゃけ、これで迷惑と感じる人は
ほとんどいないと思いますが、
一部の完璧主義な人々にとっては、
許されがたいミスなのかもしれません。

 

日常会話では割とフツーにありますが、
参考書や問題集の答えが間違っている場合、
やたらと世間にブッ叩かれがちですね。

 

「冠詞のトリセツ」をオススメできる人の特徴

 

冠詞のトリセツは、濃厚な書籍で、
向いている人と不向きな人に分かれます。

 

僕がこの本をおすすめできるのは、
だいたい以下の特徴を持つ人です。

 

おすすめな人

 

  • 冠詞を極めたい人
  • かつて受験英語をガチでやっていた人
  • 難関大学を目指す受験生
  • ネイティブとの感覚の差を理屈で埋めたい人
  • 暗記ではない方法で英語を学びたい人
  • 英語中級者以上の人
  • 英語を「研究」したい人
  • 英文法を人に教えている人

 

また、オススメできない人は
だいたい以下の特徴を持っています。

 

おすすめでない人

 

  • 英文法の初学者の人
  • 細かい知識は割とどーでもいい人
  • 大雑把に英語を学びたい人
  • 知識欲よりもコミュニケーション欲が強い人
  • ネイティブのルールに合わせたくない人
  • 最短距離で英文法を把握したい人
  • TOEICのスコアを上げたいだけの人
  • 気軽に読める書籍や教材を探している人
  • 受験英語にニガテ意識や敵意がある人

 

以上です!

 

一言でいうならば、
「英語の初心者および非ガチ勢」
には、あまり向いていません!w

 

また、本書を読み進めているうちに、
暗記で乗り切らねばならないタイミングもあるので
そのあたりを「割り切れる」性格の人なら
部屋に1冊置いとくのもアリだと思います!

 

まとめ

 

今回、特集したのは

「冠詞のトリセツ 非ネイティブがぶつかる冠詞の壁を越える ~Instruction manuals for articles~」

という書籍でした。

 

冠詞はコレ一冊あれば、相当詳しく学べますね。

 

でもTOEICのスコアを上げたいだけの人なら
ここまで必要ないかなって思います。

 

TOEICは大まかな情報処理能力が必要ですが、
本書はちょっと細かすぎる、受験英語的な
マニアックな知識な知識も多いからです。

 

ただ、ネイティブレベルの実力を目指していたり、
英語を極めたい人なら読んでもいいですね!

 

僕も過去に予備校で教わった知識もありますが、
知らなかったり、忘れているものが
ちらほらあり、良い復習になりました(^-^;

 

ただ初心者には使いこなすのは難しいです。

 

英語初心者の方や、苦手意識の強い方は、
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中には英語業界のエグイ裏話もいろいろ聞くので
濃い話になることもしばしばあります。

 

あくまで僕が優先しているのは
英語学習者の「成長」にありますので、
お話は真剣に聞かせて頂くし、
必要だと感じたアドバイスもします。

 

何かの教材を強引に売り付けるとかは
絶対ありませんので、
安心してくださいね!

 

最後までお読み頂き、
ありがとうございました。

英会話の伝道師・まさぽん