過保護・虐待・放任主義をせずに、子供に英語を身に付けてもらう方法

こんにちは。
「英会話の伝道師」こと、まさぽんです。

今回は「過保護・過干渉・虐待」にならず、
「放任主義(ネグレクト)」にもならずに
子供に英語を身に付けさせたい人向けの記事です。

自分の子に英会話を習わせたい
というニーズをお持ちの親御さんが多いですが、
グローバル化とIT化が進んだ現代では、
世界を意識した子育てもだいぶ一般的になりました。

「英才教育」とまでは言わなくとも、
最低限、大人になるまでには
英語で外国人と自由にコミュニケーションをし、
幅広い選択肢の中から将来を作って欲しいですよね。

しかし、子どもの躾・教育というのは
親自身が背中を見せなくてはならないため、
親子で英語を頑張る家庭も多いです。

仕事・人間関係・育児・自己研鑽に加え
人によっては「介護」が絡んでくることもあり、
多忙のあまり、子供との適切な距離感を
誤ってしまう危険性もあります。

教育が上手くいかなければ、
お子さんはいずれ親の存在を見切って、
望まない方向へと進んでしまうかもしれません。

そんな未来を避けるために、
今から「適切な親子の距離感とは何か?」
を考え、学んでおくことはとても有意義です。

今回は、とあるTED動画を参考にして、
健全な親子関係を構築するための心構えを
一緒に探っていきましょう。

この記事の信頼性
筆者であるまさぽんは、学生時代にアメリカへと留学をし、現地で多様性ある交流を経て、世界基準の人材のレベルの高さを確認するに至りました。これまで多くの子供向け英会話教材や塾を調査する傍らで、育児・子育てに関する書籍も10冊以上は読んできました。自身の運営コミュニティでも中学〜高校生の子供を抱える親御様とメールやZoomにて対話を重ねており、今もSTEAM教育を始めとした海外発の教育の成功・失敗事例を研究を続けています。本記事の内容は、そんな筆者の持つ経験と、海外の専門家の意見を照らし合わせた上で執筆しています

 

この記事がオススメな人

  • 子育てに失敗したくない人
  • グローバルを意識した教育方針を取り入れたい人
  • 自分の子供に「誰もお前に産んでくれなんて頼んでねーんだよ!氏ねよクソ親が!」といった暴言を吐かれる未来を避けたい人

 

「過保護・過干渉」「虐待」「放任主義・育児放棄」は英語で?読み方もおさらい

まずは子育て関連の
英語表現を学んでおきましょう。

以下はすべて育児・教育において
避けなければならないネガティブな意味合いです。

(親の)過保護・過干渉

親による子への「過保護(名詞)」は

  • excessive nurturing
    (イクセッスィヴ ナーチャリン)
  • over-parenting
    (オウヴァーペァレンティン)
  • over-protective
    (オウヴァープロテクティヴ)

のいずれかを使います。
(※それぞれ例文内で代替可能。)

◆ 過保護の何が悪いのですか?私は子供を危険から守りたいだけです。
What’s wrong with overparenting? I just want to protect my children from danger.

◆ 私は過保護に育てられたので、自分で決断することが苦手です。
I was grown up with overprotective parents, which disables me to decide myself.

また、子供のやること為すことに
「過干渉」してくる親のことを英米では

  • helicopter parent
    (ヘリコプターペァレント)
  • helicoptering parent
    (ヘリコプタリングペァレント)

と言ったりします。

ぱんだぱんだ

なぜにヘリコプター??


まさぽんまさぽん

洋画だと警察のヘリが犯罪者をしつこく追いかけたり見張ったりするじゃん。だから過干渉の訳語になってる。

ちなみに、英語圏では他にも
「親」を表す用語がいろいろあるので、
その一部を紹介しておきます。

  • lighthouse parent:灯台親
    = 子に無条件の愛を捧げる親
  • bulldozer parent:ブルドーザー親
    =子に必要な試練を取り除いてしまう親
  • lawnmower parent:芝刈り親
    =子の不便を先んじて刈り取ろうとする親
  • parachute parent:パラシュート親
    =子が自己責任感を養う機会を奪う親
  • hummingbird parent:ハチドリ親
    =シングルマザー
  • jellyfish parent:クラゲ親
    =子の悪事を何でも許してしまう親
  • elephant parent:象親
    =子の幸せを何よりも重視する親
  • ostrich parent:ダチョウ親
    =視野が著しく狭い親
  • chicken parent:ニワトリ親
    =ヘリコプターペアレントの強化版
  • panda parent:パンダ親
    子の自由を優しく尊重する親
  • koala parent:コアラ親
    =子と親密な距離を保つ親

(猫や子供の)虐待

「児童虐待」は英語で
“child abuse(チャイルドアビューズ)”
と言います。

「動物虐待」は
“animal abuse(アニマルアビューズ)”
“cruelty to animals(クルーリティトゥアニマルズ)”

と言ったりします。

特定の動物を表す場合でも、
“cat abuse(猫の虐待)”
“dog abuse(犬の虐待)”

と前半部分のみを入れ替えれば通じます。

例文は以下をご参考までに。

◆ 彼女は自宅で飼っているウサギを虐待しているようだ。
She seems to abuse her rabbit in her house.

◆ 彼らに虐待されている犬は私が引き取ります。
I will adopt the dog abused by them.

◆ 厚労省のデータによれば、日本の児童虐待の件数は年々増えている。
The number of child abuse in Japan is increasing, according to the data from Ministry of Health, Labour Standards.


(図表の出典:厚生労働省

放任主義・育児放棄

(一般的な)放任主義は英語で、

  • hands-off(ハンズオフ)
  • too soft(トゥーソフト)

と訳すことができます。

hands-off は「他人に干渉しない」という意味で、
too softは「なんでも許してしまう(甘い)」
というニュアンスがあります。

これらは以下のような例文で使います。

◆ 彼は自分の息子には放任主義を貫いている。
He keeps his hands off his son.

◆ 最近のおばあちゃんは孫に甘過ぎる。
Recent grandmas is too soft to her grandchildren.

ただし、ネガティブな意味で
「育児放棄」と言う場合は、
“child neglect(チャイルドニグレクト)”
を使う方がより正確です。

日本語でもネグレクトという言葉がありますが、
英語では「ニグレクト」と発音します。

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ぱんだぱんだ

イヤなキーワードばっかりですね~。


まさぽんまさぽん

今この瞬間にも、どこかで苦しんでいる子供たちがいるんだ……。自由に勉強できることがいかに恵まれたことなのか、実感せざるを得ないよね。

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過保護・過干渉・放任・虐待をせずに子を上手く育てるには

ここまでは前置きでしたが、
ここから具体的な話に移ります。

過保護にも過干渉にも放任主義にも
虐待に一切手を染めることなく、
子供をうまく育て上げるには
いったい何をすれば良いのでしょうか?

※翻訳元:How to raise successful kids without overparenting

世の中のお母さんやお父さんは、しばしば
「どうしようもない」と感じることがあります。

子供への関心が高すぎると
「ヘリコプター・ペアレント(過干渉の親)」、
低すぎると「親の不在」になってしまうからです。

本当に幸せで、自立した子供を育てるには、
どのような中庸の方法があるのでしょうか。

ここでは5つのヒントをご紹介します。

①:自分が所有し、コントロールできるものを与える

子供たちを育児に参加させましょう。

自分で目標を立て、週のスケジュールを決め、
自分の実績を評価する子供は、前頭葉が発達し、
人生をよりコントロールできるようになります。

私たちは子どもたちに
自分たちのやり方で成功させ、
時には失敗もさせなければなりません。

ウォーレン・バフェットの
銀行家と話していたとき、彼は私に
子どもたちにお金で失敗させてはいけない
と叱ったんです。

彼はこう言いました。

年俸6万ドルや600万ドルの遺産を子に配るよりも、6ドルの小遣いで溝に突っ込む経験を積ませるほうがずっといい。

ぱんだぱんだ

子供には主体性を持たせろってことですね。そのための第一歩として育児を手伝わせて金を渡せと。


まさぽんまさぽん

うむ。お金は使って学ぶものだからな。


ぱんだぱんだ

高校入学と同時に100万円くらい持たせて「これを卒業までに倍にして返してみろ」とか実験してみようと思います。


まさぽんまさぽん

なんだかんだで教育に費やすのが一番投資対効果は高いんだけど、その事実に自力で気付けるかどうかだな。


②:幸せな子供を育てることを心配する必要はない

幸せな子供を作ろうと必死になるあまり、
私たちは間違った道徳的負担を
負っているのかもしれません。

社会で活躍できる道徳的な子供に育て、
彼らに幸せが訪れることを願うだけで良いのです。

子供たちは自ら良いことをしてくれ、
私たちから愛情を感じてくれることでしょう。

そうなれば、子供も親も、
もしかしたらもっと幸せになれるかもしれません。

ぱんだぱんだ

へぇ、幸せを願ってさえいればいいんですか?じゃあたとえば、家が借金まみれで、親がろくに働かずにタバコとアルコールに明け暮れ、連日パチスロや競馬に入り浸ってるギャンブル中毒でも「子供には幸せになって欲しいな」って思ってれば上手くいくんですかね?


まさぽんまさぽん

それはそもそも子の幸せを願って行動をしていないし、親自身が道徳を守ってないから当てはまらないぜ。

③:子供たちが人間として大切であることを示す

私たちが無条件の愛を与えられなければ、
子供たちは自分自身を愛することはできません。

大切な子供たちが学校から帰ってきたら、
あるいは私たちが仕事から帰ってきたら、
パソコンを閉じて携帯電話をしまい、
子供たちの目を見ましょう。

そして、あなたが子供を見たときには
喜びに満ちた表情を見せる必要があります。

「今日はどうだった?今日はどんなことが良かった?」

と彼らに尋ねましょう。

彼らには、学校成績の良し悪しではなく、
人間として親にとって重要であることを
知らせる必要があるのです。

かわうそかわうそ

うちの親は共働きだったから、ぼくが帰っても家には誰もいませんでした……。


まさぽんまさぽん

今ならアレクサが親代わりになってくれる。未来は育児用AIも発達するだろうし。


かわうそかわうそ

ロボットに育てられるなんて嫌ですよ😫

④:家事を手伝うよう子供に教える(頼まれなくとも)

私たちは子供たちに
「家事という仕事」を
させないようにしています。

すると子供の主体性はうまく育たず、
指示待ち人間になってしまいます。

が、彼らが社会に出る頃には、
すべきことをあれこれ指示してくれる
便利なチェックリストは存在しません。

もっと重大なこととして、
今の子供たちには、自ら袖をまくって
周囲の様子を見回し、
「どうしたら同僚の役に立てるだろうか?」
と考える本能や直感が欠けていることです。

彼らの上司が必要とすることを
数歩先に予測できる人間に育てるために、
親ができることはいったい何でしょうか?

かわうそかわうそ

あ~、子供の頃に親を手伝おうとしてキッチンに近づいたら「危ないからあっち行って!」って猛烈に怒られました……。


まさぽんまさぽん

熱湯とかは危険だけど、配膳やら掃除で子供にもできることは多々あるよな。任せてやらねば人は育たず。

⑤:些細なことが重要であることを忘れない

親がするちょっとしたことが、
子どもにとって良い結果をもたらす
と言われています。

また、毎日読み聞かせをすることも
大切なようです。

ある研究によれば、
5歳のときに親が毎日読み聞かせをし、
10歳のときに教育に関心を示した子どもは、
親がそれをしていなかった子どもに比べて、
30歳のときに貧困に陥る可能性が
著しく低かったそうです。

ぱんだぱんだ

芦田愛菜さんの例を挙げるまでもなく、絵本の読み聞かせは脳の発達に大きな影響を与えると思います。


まさぽんまさぽん

最近のキッズは動画ばかりで、活字に触れなくなってるから、読解力や思考力、そして異文化コミュニケーション能力が全体的に衰えているという指摘があるよ。


ぱんだぱんだ

動画は脳を使わなくても楽しめる受動的娯楽だから、無から有を生み出す能力は発達しないですね。結果として指示待ち人間が量産される現代。


まさぽんまさぽん

もちろん、動画にも良い気付きをもたらしてくれるものはある。だからこそ、自分で仮説を立てるとかして、なるべく主体的な学習を心掛けたいよね。

まとめ

今回は、幼少期の英語教育に関連した
過保護にならずに子供に英語を身に付けてもらうには?
というギリギリのテーマを検証してみました。

子供は頭が柔らかいですが、かといって
「英会話スクールに入れておけば大丈夫……」
「高校生から留学させておけば大丈夫……」
という考えは、少し怪しいかもしれません。

なぜなら語学を身に付ける時に
最も大事なのは、本人の「主体性」だからです。

「嫌なことを無理やりやらされてる」
と感じた瞬間に、脳は機能を委縮させ、
知識を覚えられなくなるというデータがあります。

幼少期の習い事は人生の糧になりますが、
英語を子どもが自由にのびのびと楽しめる環境を
親が用意してあげるのが一番だと僕は思います。

今回の記事で共有した内容を踏まえつつ、
ぜひ英語を楽しく学んでみてください。

僕が運営するメルマガコミュニティには、
親子で一緒に英語を学んでいる人も多く、
子どもの教育に問題を抱える人も多いです。

僕はそんな皆が協力して課題を共有し、
少しでも解決に導ければ……という気持ちで
活動を進めています。

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では、最後までお読みいただき、ありがとうございました。