こんにちは。
「英会話の伝道師」こと、まさぽんです。
今回は、多くの人がこっそり悩んでいる
「先延ばし癖(procrastination)」
について記事を書くことになりました。
何かをやろう!と決意しても、
ついつい先延ばしにしてしまうことって
ありますよね……。
いったん物事を先延ばしにすると、
「やりたいこと」が「やらねばならないこと」
になり、それは大きな心理的負担になります。
新しく何かを始めようとしても、
「どうせまた無理だろな……俺はクズだから……」
と、やる前から諦めそうになります(実体験)。
そんな悪循環を、断ちたいと思いませんか?
本記事では、
とある海外のニュース記事を参考にして、
「先延ばし癖の本当の改善方法」
を提示することにしました。
(参考:Laziness isn’t why you procrastinate. This is)
今、先延ばし癖がひどい人ほど、
効果が出るように書いています。
この記事を最後まで読めば、
自分の先延ばしを克服できるのみならず、
他者の先延ばし癖にイライラさせられることも
一気に少なくなるはずです。
というわけで、早速行ってみましょう。
この記事がオススメな人
- 先延ばし癖が治らなくて自分を責めてしまう人
- 先延ばし癖が治らない他者に困っている人
- 先延ばし癖の改善のために一歩を踏み出したい人
先延ばし癖が病気って風潮、クズなネット民がどうにか自分のクズさを病気のせいにして逃げようと吹聴して回ってるようにしか見えない
— アリス (@alice_rh_s18) May 25, 2018
もくじ
先延ばし癖の原因は「怠惰だから」ではない
「また先延ばしにしてしまった……」
「すごく罪悪感を感じる……」
「これからどうしよう……」
この無限ループに陥っている人は、
「どうして私はこんなに怠け者なのだろう」
「どうして私はクズなのだろう」
と、自分を責め立てているかもしれません。
しかし、こうした一般的な認識は
実はすべて誤解なのです。
「通常は、怠惰が先延ばしの原因ではない」
臨床心理学者のジェニー・イップ氏は
このように述べています。
えっ、先延ばしにする人はだらしなくて怠惰でクズだからじゃないんですか? 安易な決めつけは良くないです。
ジェニー氏によれば、怠惰とは、
「そんなことは全く考える気にもなれない」
という状態を意味します。
そして先延ばしは、
「このことを考えるのは面倒だな……」
という状態のことです。
この違いはだいぶ大きいですよね。
うーん……確かに、面倒だと認識している物事はつい先延ばしにしてしまいますね。でもそれは私がクズだからではないんですね。 そうそう。きちんと考えてるってだけでも立派なんだよ。
専門家の意見によれば、
「なぜ自分は課題を先延ばしにするのか」
をしっかりと考え、対策を学ぶことが、
自分の行動を変える唯一の方法だそうです。
心理学者のリンダ・サパディン氏は、自著
「デジタル時代の先延ばしに打ち勝つ方法」
にて、この自己改善の手助けに挑戦しました。
以下、この書籍の内容を元にして
先延ばし癖の本当の原因を解明していきます。
典型的な先延ばし癖の原因4タイプ(クズで怠惰だから、は間違い)
サパディン氏によれば、
先延ばし癖には4つのタイプがあります。
- 完璧主義者(perfectionist)
- 夢想家(dreamer)
- 心配性(worrier)
- 反抗者(defier)
これらはすべて、サパディン氏が
著書の中で挙げている先延ばしスタイルです。
南カリフォルニア大学ケック医学部で
精神医学の臨床助教授を務めるイップ氏は、
次のように述べています。
これらの先延ばしタイプは特定の診断名ではなく、研究に裏付けられたものでもありませんが、心理的な属性、あるいは人が先延ばしする理由なのです。
特定の診断名というと、ADHDなどが浮かび上がりますが、それは違うということですか。 すぐになんでもかんでも病気とかADHDで片付けようとする人もいるけど、実際にはもっと原因を細分化できるってことだね。
物事を先延ばしにすると、
「仕事で遅れをとってしまう」
「個人的な目標を達成できない」
「買い物や手紙の郵送をし損ねる」
など、日常生活で悪影響が生じます。
また、感情的・精神的な悪影響もあります。
3,500人以上の大学生を対象とした
2023年1月の調査によれば、
うつ病、不安、ストレス、睡眠不足、
運動不足、孤独、経済的困難と
先延ばし癖は大いに関連していました。
なるほど、病気だから先延ばしをするのではなく、先延ばしにするから心を病むわけですね。 相互に因果関係はあるだろうけど、大事なことは悪循環をいかに抜け出すかってことだよね。
シカゴを拠点とする臨床心理学者の
ヴァラ・サリパリ氏はこう述べています。
アメリカでは「自分が何をするか、どう働くか、何を生み出すか」といったことに、自分の価値が大きく左右されるため、それができないと非常に恥ずかしく感じることがあります。先延ばし癖が治らなければ、大きな敗北感を感じ、努力することに意味がないように感じてしまいかねません。
先延ばしにする理由を知ることで、
ある種の自己認識ができますが、
それでも習慣を断ち切るには戦略が必要です。
サリパリ氏はまた、こう述べています。
戦略を持たねば、同じことを繰り返すだけです。ただし先延ばしを克服するためにあなたが採用する戦略は、あなたがどのような目的を果たすかによって変わってきます。
タイプ別・先延ばし癖の改善方法
先延ばし癖を自覚している人は、
その時点で怠惰でもなければクズでもない!
ということが判明しましたね(^ω^)
今から自覚のある人向けに、
「自分がどのタイプの先延ばしに当てはまるか」
を探る方法を紹介します。
ただしこれは、1つのタイプだけでなく、
複数の特徴に当てはまっている可能性も
十分にあることを覚えておいてください。
完璧主義者&心配性
「先延ばしにする人はたいてい完璧主義者だ」
と、イップ氏は言います。
完璧主義者は、物事を完璧にこなすために、数えきれない努力が必要なのです。かつ、もしそれらのタスクを完了させるための計画がなければ、完璧主義者は迷走してしまうでしょう。
私も完璧主義者なのですごく分かります。やることが明確に決まっていないと、いつまで経っても終わらないんですよね。 実際のところは60%主義で十分なところを、完璧主義者は100%を目指すから、どうしても仕事が遅れがちね。続いて「心配性」の人の特徴も見ていこうか。
「心配性」の人は優柔不断で、
自分で主導権をとるよりも前に、
アドバイスや安心感を得るために
他人に依存する傾向があります。
また「変化」に対する抵抗が人一倍強く、
安定・安全を好む傾向があります。
では、完璧主義者と心配性の人は
どうすれば先延ばし癖を改善できるのか?
専門家のアドバイスを確認してみましょう。
イギリスのケンブリッジ大学の研究者で、
Webサイト「Solving Procrastination」
の制作者:イタマー・シャッツ氏は
次のように述べています。
完璧主義者や心配性の人が仕事を始めるのを先延ばしにするのは、失敗や批判を恐れているのかもしれません。「完璧主義的な基準は非現実的である」ということを認識し、基準を緩めて、もっと行動を起こすようチャレンジしてください。その代わり「多少の失敗は許される」という基準に置き換えてください。
オール・オア・ナッシング(0か100か)
の思考に陥ることを極力避けて、
作業を完了するための制限時間を設定することは
完璧主義者や心配性の人には有効です。
なるほど。制限時間があると、完璧に終わらなくても仕方ないと思えますね。 いったん決めたら、その制限時間を守ることも大事だよね。続いて、先延ばし癖の3つ目のパターン「夢想家」について解説するよ。
夢想家
「夢想家」の先延ばし人間は、
プロジェクトを成し遂げるまでの流れを
具体的に細分化することを好まない……
とサリパリ氏は言います。
彼らはアイデアを持つことが好きなのです。そういうのは楽しいんです。でもそのアイデアを実行に移すのは、ちょっと難しいし、退屈なんです。
「夢想家」タイプの人は、
積極的な努力や効率化を避けるために
「運命に身を任せ」がちかもしれません。
また、夢想家は完璧主義者のように、
常により良いものを求める傾向があると、
イップ氏は語っています。
夢見がちで、現実と戦いたがらないってことですか。憧れが現実になることに恐怖を感じるタイプです。 華やかでキラキラした理想って、実現するには地味で泥臭い努力も必要だったりするからね。美味しい話に騙されないよう注意ですわ。
「夢想家」が先延ばし癖を改善するには、夢と目標をハッキリと区別し、「いつ、どこで、誰が、なぜ、どのように」という6つの質問で目標に近づくよう、自分自身を訓練してください。「近いうちに」「いつか」といった漠然とした言葉を具体的な時期に置き換える。計画をタイムラインに書き出し、各ステップを明確にする。
夢を持つことは決して悪いことではなく、
むしろ夢があるから頑張れるということも
大いにあると僕は思います。
要は、憧れの世界を現実化するには、
そこに至るまでの道のりを具体化して、
計画通りに動くのがよい、ということですね。
続いて、最後の先延ばしパターンである
「反抗者」の特徴を見ていきましょう。
反抗者
「反抗者」タイプの先延ばしの人は、
人生の価値を自分が望むことではなく、
他人が期待すること、要求することに
いかに反発するか?で考える傾向があります。
むむ……なんだか深いですね。 たとえば学校の勉強が嫌いな人にありがちなのは、「学校の勉強以外にやりたいことがある」のではなく「学校の勉強の押し付けに反抗すること」自体に生きがいを見出す傾向があるのよ。 ああ、それで学校を卒業した途端に、何をすれば良いかを見失うわけですね。
このような悲観的な考え方は、
仕事をやり遂げる意欲を低下させるため、
先延ばし癖の原因となります。
「反抗者」タイプの人に関して、
シャッツ氏はこう述べます。
このような考え方の人は「自分が主導権を握っている」と感じられるポジティブな方法を見つけてください。物事に反応するのではなく、自らの意思で行動するように努め、チームや上司に逆らわず、一緒に仕事をするようにしましょう。
また、イップ氏はこう述べています。
何か気に入らないことがあったら、消極的になるのではなく「上手くいっていることは何か」あるいは「うまくいっていないことは何か」を認識し、その課題を与えた人と会話をするのが良い方法です。反抗的な人は通常、権威を持っている人と会話をする能力がないと感じていますし、会話をすることで自分に何らかの利益や良い結果がもたらされるとも思っていません。ですが、それは必ずしも正しいことではありません。
うーん、でも権威を持っている人が必ずしも尊敬できる人だとは限らないですよ。偉そうに命令してきたり、価値観を押し付けてくる人は私は嫌いですね。 他人に見出す欠点って、実は自分も同じ特性を持っていたりするんだ。嫌いな相手でも話し合ってみると、自分をより深く知るきっかけになったりするよ。 なるほど!ということは、私が陽キャなパンダを好きになれない理由は、私の中に陽キャの要素があるということですかね? うんまあ、どこかしらで抑圧している部分があるのではないかな。詳しくはインナーチャイルドの声に耳をすませば、本当の原因がわかるのではないかとは思う。
先延ばし癖の原因をさらに深掘りしてみる
先延ばし癖の原因を
4つのタイプに分けて解説しましたが、
実際に改善するのは難しいかもしれません。
「理屈は分かったけど、いまいち治らない」
と感じる場合は、さらに原因を深掘りすることで
改善の道筋が見えてくる可能性があります。
先に紹介したシャッツ氏はこう述べています。
不安やその他の精神的な問題に取り組むのと同じように、先延ばしに対処するのは難しいことです。特に、根深い問題から来ている場合はそれが顕著になります。
また、ニューヨークを拠点とする
心理療法士、ショーン・グローバー氏は
こう言っています。
先延ばしにする人の中には、セルフイメージがあまりにも低いため「何かをやって失敗したら、自分は完全に無価値になってしまう」と考える人もいます。このような場合は、心理学者などの専門家に相談することも検討してみてください。
専門家に相談することに抵抗がある人向けに、
イップ氏は「視覚化が効く」と述べています。
自分が(タスクを)完了するのをイメージできれば、「自分はできる」という考えを持てるので、それだけで(行動計画を)より達成しやすくなります。結局のところ、人生にどうアプローチするかは、「自分の信念体系がすべて」なのです。できると思えば、できる。できないと思えば、できない。だから、あなたが何を信じようと、それは正しいのです。
先延ばしにせず、最後まで完成させるイメージを持てばいいんですね! そうそう。イメージが大事ね。
まとめ
今回は、勉強をする上で避けては通れない
「先延ばし癖」の本当の原因について、
様々な研究結果をもとに語ってみました。
あなたはこの記事を読んでみて、
どのタイプに当てはまっていると感じましたか?
ちなみに僕自身は、
4つ全てのタイプに当てはまっていました。笑
今回は海外のニュース記事を参考にしましたが、
やっぱりこういう最先端の研究結果を知るには、
英語を使えるとだいぶ有利だなと感じます。
ちなみに英語で「先延ばし癖」とは
“Procrastination(プロクラスティネィション)“
と言ったりします。
実はこれ、かなりの難単語扱いをされていて
英検1級レベルの試験で出てくる上級単語です。
「先延ばし癖って英語で何て言うんだろうね〜」
「ああ、”procrastination” だよ」
とあなたが言えれば、その瞬間に
英語上級者と(部分的にでも)同レベルの
英語力を手にするわけですね (^^)
僕もかつては自分に自信を持てないタイプで、
今でも絶対的な自信などというものはありませんが、
少なくとも「何があっても自分なら大丈夫」
というチャレンジ精神を持てるようになりました。
今年は「見切り発車」をテーマとして、
やると決めたら即実践・即行動を心掛けています。
これを機にあなたも、
英語を勉強してみてはいかがでしょうか?
英語を基礎から学ぶと頭が良くなる!
僕は普段、英語初心者さん向けに、「どうすれば基礎から英語をマスターして豊かな人生を送れるのか?」といったテーマで情報を発信しています。
オンライン上で中学生~80代まで幅広い年齢層の方に英語を基礎からみっちりと教えていますが、みなさん高いやる気で勉強して下さっています。
英語に苦手意識を感じている方や、「1から正しい英文を書けない……」「英会話がぜんぜんできない……」という方は、ぜひ僕のメルマガを購読してみると良いでしょう。
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ということで、これから英語を真剣に身に付けてみたい方は、ぜひ一緒に頑張りましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。