【前回の記事はこちら】
▶ (4/7)大人の初心者でも、英会話は決して遅くない。
この記事に書かれていることは、
紛れもない、僕の本音です。
本来なら、こんな物騒なタイトルを
つけるべきではないのかもしれませんが、
けっこう腹が立ってるので書くことにします…。
世の中には、詐欺的な英語業者もけっこういる
というのが今回のテーマですね。
何が腹立つかというと、
僕の知らない人が誰かにどこかで騙されようが、
それ自体は正直、どうでもいいんです。
しかし、「ネットで活動している」というだけで
真面目に英語を教えている僕みたいな人々が
変な業者と一緒にされてしまうのがムカつくだけです。
英会話を教える側の人間としては、
いやいや……ありえないっしょ……( ꐦ◜ᴗ◝)
と言いたくなるような誇大広告や、
情報弱者を騙すような教材・宣伝が
世の中のいろんなところに落ちています。
それは本だったり、スクールだったり、
アプリだったりと、形式は様々なものがあります。
共通して言えることは、
「英会話業界は、嘘がけっこう多い」
ということなんですね。
僕のブログを読んでくれているあなたには
本当のことだけをお伝えしていきたいので、
この記事で思い切って、
それらの情報をまとめてみることにしました。
あなたが本当に英語を上達させて、
英会話を習得したいと感じているのなら、
その手段はしっかりと選ばなくてはなりません。
聞き流すだけでペラペラになれる?
まず、ほとんどの日本人が
一度は目にしたことがあるのが
「英語を聞き流していればペラペラになる」
という、有名な「あの教材」です。
これ、実は日本の数ある英語教材の中で
最も売れているらしいんですよね。笑
「なるべくラクして英語ペラペラになりたい!」
っていう人間のズボラな欲求に
ダイレクトに訴えかけた、スグレモノの商品です。
ただし
聞いているだけで英語が話せるようになるなら
そんなラクな話はありませんね。
いや、分かります。時間がないんですよね。
だからできるだけ簡単そうな教材に惹かれる。
「聞いてるだけでペラペラになれるよッ……!」
という説明を、信じたい気持ち。
怪しくても、嘘だと思っても、
それでも1%の奇跡に賭けてみたい気持ち。
僕も、一切苦労せず、ただ聞き流してるだけで
1年後には英語がペラペラになっていれば
どんなに楽かと思いますね。
ですがリアルな話……
聞き流し系の教材を買った人のうち、
英語を話せない人ばかりが量産され、
業者の利益が一方的に儲かっているのが現実です。
本当にそうでしょうか?
日本人でも、生まれたばかりの子供が
言葉を口にし始めるのって、
生後1年とかになってようやく、
単語の1つ2つを喋れる程度ですよね。
それも、
常に世話を焼いてくれる親の庇護のもとで、
少しずつ、ゆっくり言葉を認識します。
大人が使えるような言葉を身に着けるのは、
5歳とか6歳とか、そのくらいです。
これはつまり、
ただなんとなく英語を聞いているだけでは
最低でも5~6年の期間が必要になるってことです。
僕の幼少期を思い返してみれば、
小学校に入学する前に使っていた言葉なんて
ほとんど意味も分かっていませんでした。
これは当たり前で、
「意味も分からないのに聞き続けた言葉」は
「意味も分からずに使う言葉」としか
記憶には認識されないからです。
それでも聞き流し英語教材を使ってみたいなら
僕は止めはしませんが、
単語の意味も分からずに言葉を使っても、
外国人とのコミュニケーションは難しいでしょう。
本当に言語を上達させるには、
「読み書き」の訓練をやりつつ、
誰かに「意味」を教えてもらう経験が必須。
僕ら日本人もなんだかんだで日本語を
そうやって身に着けてきましたよね。
まずは基礎からしっかりとやり直して、
着実に1つ1つの英語を理解することが
結果的に最短ルートを進むことになります。
カリスマに教われば英語を話せる?
インターネットの発達とともに、
僕らは「スゴイ人」との距離感が
身近になってきました。
いわば「英語界のカリスマ先生」ですね。
彼らとの距離感が近づき、
LINEなどでも気軽にメッセージを
送れるようになっています。
現役通訳者とか、予備校講師とか、
あるいは外国人とか、元翻訳者とか、
実にさまざまなパターンがあります。
もちろん僕は、彼らをスゴイと思うし
多くの英語学習者の憧れの的だし、
「自分もああなりたいな」と思う人は
たくさんいることでしょう。
しかし、彼らの宣伝する英語教材は
「これは……?」
と思ってしまうものも少なくありません。
たとえば、前代未聞のカリスマ手法で
1日20分ドラマを見ているだけで
いつの間にか英語を話せるようになり、
ついでにTOEICで300点アップを果たせるとか。
通訳者だけが知っている秘密のトレーニングで
地道な単語の暗記を一切することなく、
ただひたすら「パターン」を習っていけば
60日後には日常会話が問題なくできるとか。
英語力ゼロでも、翻訳者デビューを果たし
1年くらいで年収1000万を超えられるとか。笑
あるいは、外国人が監修を務めた講師陣と
毎日チャットでやり取りをしているうちに、
4ヶ月後には誰でも英語ペラペラになるとか。笑笑
彼らのある種の「創造性」には
毎回、笑わせてもらっています。
一見するとこれらはどれも夢があり、
素晴らしい学習法に見えますよね。
しかし、僕から言わせれば
「マジでふざけんな」
ってレベルの代物も多いです^^;
ちょっと攻撃的な言い方になっていますが、
それだけの理由はあると思ってます。
繰り返しになりますが、僕は
僕の知らない誰かがどこかで騙されようが、
それ自体はどうでもいいんです。
でも、英語に関する妙な誤解が広まってしまうと、
その分、情報弱者が社会に増えます。
情報弱者が増えるということは、
本来やるべき「努力」をちゃんとやらないまま、
努力に見合わない結果ばかりを求めてくる
クレーマー気質の人が世の中に増えることを意味します。
日頃の健康管理に全く気を配らずに、
医者に文句を言いまくる人っていますよね。
あんな感じのイメージです。
別にね、値段が高額なのはいいと思うんですよ。
中身がそれに見合ってさえいれば。
しかし、どんな教材を選ぶにしても、
英語は「基礎」がめちゃくちゃ重要です。
英語の上級者になればなるほど
「基礎は本当に大事」
「中学英語をまずは極めなさい」
といった発言をしています。
上記で紹介したタイプのカリスマ英語教材って
初心者に「基礎」をほとんど教えたがらないか、
短期間でテキトーに教えるだけで
カリキュラムが終わってしまうものが多いです。
ではなぜ、英語界のカリスマ達は
揃いもそろって、基礎を軽視するのか?
英語の基礎を教えるのって
ものすごく “丁寧さ” が必要になるんですよ。
決して誰にでもできることではありません。
正直、大変だと感じることも多々あります。
僕は普段から英語初心者向けに
「これはこういう理屈でこうなるんですよ~」
ってことを細かく解説しているのですが
じっくりと丁寧に1つ1つ教えてあげることが
どれほど重要かを、いつも痛感します。
学校英語に挫折した経験がある人なら、
英語へのニガテ意識を強く持っているので、
なおさら教えるのは容易ではありません。
しかし、
自分の利益を優先し、手間を省きたい業者ほど
この「何よりも大事な基礎教育」を
テキトーに済ます傾向があります。
僕は自分のポリシーや理念に従って、
自分の教えている人には断固、
基礎知識を習得してもらっています。
大変は大変ですが、
それは僕の指導者としての実績にもなりますし、
充実感と誇りをもってやっています。
僕は英語界のカリスマではありませんが、
その分だけ、初心者の気持ちに寄り添い、
リアルな悩みを解決するための指導をしているので、
前向きな感想や感謝の言葉を頂くことも多々あります。
ただ、世の中の英語教材を
すべて否定するつもりは全くありませんし、
人によって教材・講座の相性もありますので、
そこについてはしっかり触れておきますね。
オンライン英会話で英語を話せる?
最近は、パソコンやスマホでできる
お手軽なオンライン英会話サービスが
あちこちに出てきていますよね。
講師としてトレーニングを積んだ人も多く、
日本人の英会話の練習相手としては、
かなり優秀だと言えるでしょう。
「英語は実際に話す訓練が必要だ!」
「だからオンラインで英会話をしまくろう!」
前向きでとても良い学習姿勢だと思います。
この実践重視のやり方には、僕も大いに同意します。
僕も何度かオンライン英会話を利用しましたが、
先生たちは教え方を色々と工夫してくれるし、
こちらの不自然な言い方を修正してくれたりもします。
が、僕はあくまでオンライン英会話は
「英語中級者以上向き」のサービスだと思っています。
もしもあなたが英会話初心者で
英単語やフレーズのひとつも
すぐに口から出てこない状態だとしたら?
日本語に頼ることもできず、
かといって英語で伝えることもできずに、
会話を楽しむことは難しいと感じるはずです。
レッスンが始まって一番最初の
「自己紹介」の時点で何も話せずに……
「あー…」とか「うー…」とか
しどろもどろで冷や汗をかいた状態で、
多くの時間を費やしてしまうのが、
一般的な英語初心者の特徴です。
講師は日本語を話せない人が多いので、
既に英語をある程度話せる人なら問題無しですが、
初心者にとっては、かなり厳しいのです。
実際、オンライン英会話を楽しそうにやってるのって
既に英語を十分なレベルで話せる人だけなんですよね。
また、オンライン英会話の講師といえど、
安いところは学生のアルバイトだったりするので、
本当に優良な講師は数が限られています。
僕も、かつてオンライン英会話で
お気に入りの先生を見つけたことがあり、
その人とだけレッスンをしたかったのですが……
スケジュールが途中から合わなくなり、
1週間に1回しかレッスンできなくなった、
みたいなことが普通にありましたね。笑
もちろんオンライン英会話は
優れたサービスの1つだと思いますよ。
しかし、人によって相性もあるし、
完璧なサービスというのは存在しないので、
そこは事前によく調べた方がいいかなと思います。
じゃあ結局、何が正しいの?
今回の記事のタイトルは、
「英会話の教材は7割が詐欺」
という、強烈なものでした。
「まあ流石に詐欺は言い過ぎだろ」
って思われそうですが、このくらい言わないと
気づかない人も多いと思うのです。
じゃあ結局のところ、
初心者はどうやって英会話を身に着ければええねん!
って話ですよね。
しかし、僕はこのタイミングで
「そんなあなたにオススメのサービスはコレ!」
みたいな案内をするつもりはありません。
「僕ならあなたを確実にペラペラに導けます!」
みたいなことも言うつもりはありません。
重要なのは「何をやるか」ではなく
それを本人がどういうつもりでやるか、です。
英会話が身につかない最大の原因は、
「初心者でも、すぐに英語を話せるはずだ」
という誤った目標設定にあります。
もちろん、すぐにペラペラになれるなら
誰だって嬉しいですよね。
僕もそう思いたいのですが、
現実にこれまで僕がやってきたことは、
もうちょっと泥臭い道のりでした。
英語教材もたくさん買ってきたし、
実践の英会話も繰り返しやってきました。
これは英語を話せる人なら誰でも同じだと思います。
ですが、どっちにしろ投資をするのであれば、
確実に上達し、成長できるルートを
選びたいよねって思うわけです。
あなたも少なくとも、外国人と日常会話を
30分~1時間は余裕で話せるくらいには
英語レベルを高めていきたいですよね。
僕もあなたに本物の情報だけを届けたいし、
確実に上達・成長して欲しいと思っています。
本来の英語学習というのは、
やればやるほど楽しくなります。
英語に時間と労力と金銭を費やすほど、
それに比例して実力が高まっていくし、
日常がワクワクで満たされてきます。
これは僕自身がそうだったので、
適切なルートを選ぶことがいかに重要かを、
何度でもあなたにお伝えします。
「その方法を今ここで教えてよ!」
と思う人もいるかもしれませんが、実際には
必要なアドバイスって人によって異なるのです。
パーソナルな英語学習法を共有する場合、
僕は主に個別面談の中で行なっています。
これまで70名以上の方と面談をしてきましたが、
みなさん年代も性別も実力も多種多様なので、
何を伝えるかは人によってだいぶ異なります。
それでも共通して伝えたいのは……
英語が「確実に」上達する感覚。
これをまずはあなたに
持って欲しいなと僕は思います。
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